#508 その服、洗うたびにマイクロプラスチック流してませんか?天然繊維という選択
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先日、NYに住んでいた時の友人(メキシコ出身)が新しくビジネスを始めるというので話を聞いていたら、植物繊維を生地にするプロジェクトについてでした。
彼女は、コロンビア大学のMBAというとても高貴なコースを経て、このプロジェクトをやりたいと思ったそうです。その理由の一つは、衣服から出るマイクロプラスチックがどれだけ大きな問題になっているか知ったから。
しかも、それを知っている人がとても少ないことにも彼女自身驚いたと言っていました。
実際、コロンビア大学の学生にこの問題を尋ねたところ、「マイクロプラスチックは良くないことを知っている」人はほとんどでしたが、「衣服から出るマイクロプラスチックが問題になっていることを知っている」と答えた人は、たった1人だけだったそうです。
私自身も彼女の話を聞くまで、そこまで衣服から洗濯によってマイクロプラスチックが流れ出て環境を汚しているとは知りませんでした。でも実は、化学繊維の衣服を洗濯するたびに、目に見えないほど小さな繊維が少しずつ水に流れ出てしまいます。
例えば、ポリエステルやナイロンといった合成繊維の服を洗濯するたびに、1枚あたり数十万本ものマイクロファイバーが排水に流れ出るとされています。これらの繊維は下水処理施設でも完全には除去されず、川や海に流れ込み、魚や貝、プランクトンに取り込まれ、食物連鎖を通じて私たちの体に戻ってくる可能性があるのです。
最近では、海の生き物だけでなく、飲料水や塩、さらには空気中からもマイクロプラスチックが検出されており、雪山でも確認されています。これは大気に混ざって雪として降ったことを意味していますし、人間も吸い込んでいる可能性が大きいです。そして、すでに人間の健康へのリスクも懸念されています。
こうした問題に対して、私たちが日常でできる対策の一つは、やはり天然繊維の衣服を選ぶことです。コットンやリネン、ウールなど自然由来の素材は当然ですが洗濯時にマイクロプラスチックを発生させません。最終的に分解され自然に還ります。
だからこそやっぱりシルク。シルクは生分解性が非常に高く、肌触りや機能性にも優れています。抗菌性、保温性、調湿性がある上に、ラグジュアリー感もあり、まさに最強の天然素材だと思います。洗濯ネットを使って洗濯機でできることを知って、これからはもっとシルクを選んでいってほしいと感じています。衣服選びが未来の環境に直結する。そんな意識を持って買い物したいですね。
Azusa